ギター工房オデッセイ

Odyssey Guitar Craft

Cat'sEye CE-1500

戻る
大阪府にお住まいのY.M.さんからCat'sEye CE-1500とKasuga F-10のリペアご依頼をいただきました。Cat'sEye CE-1500はフレット音痴解消のためにサドル溝再加工とサドル作製を行いました。
リペア後のギターとマンドリンを受け取りになって、とても暖かいメッセージが届きました。

ギター工房オデッセイ
樋口様

ギターとフラットマンドリンのリペアありがとうございました。
2台とも30年以上弾き込んだ愛器なので希望通りの仕上がりに満足しています。
早速バンドの練習で使いましたがバンドメンバーも感心してしまいました。
弾き易くなった楽器で練習に励みます。

Y.M.さん、とても暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。

今回は比較的軽微なリペアメニューでしたが、リペア後の楽器にご満足いただけて、大変うれしく思っております。
そしてY.M.さんといろいろなお話しをさせていただけたのも、とても楽しい時間でした。
これからもすばらしい音楽ライフをお送りください。

この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

サドル溝再加工

1.オリジナルブリッジです。サドル位置移動することでフレット音痴解消を行います。
2.オリジナルサドル溝を埋木するためエボニー材を切り出しました。

3.オリジナル・サドルスロットにぴったりはまるようになりました。
4.ブリッジ上面より少し高く切り出し、削っていきます。

5.埋木を終えました。
6.サドル位置を書き写すためにマスキングテープを2重に貼りました。

7.サウンドホールにチューナー、ブリッジにイントネーターを取り付けます。
8.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。

9.サドル山位置を書き写していきます。
10.サドル溝位置を書き込みます。

11.サドル溝加工ジグを取り付けました。
12.位置決めを行っています。

トリマでサドル溝再加工を行っている様子です。


13.トリミングを行っています。
14.マスキングテープをはがします。

15.オリジナルよりも約2.5mmボトム側へサドル位置が移動しました。
16.サドル作製工程へ移りましょう。


ピッチ調整~サドル作製

1.サウンドホールにチューナー、サドル位置にイントネーターを取り付けました。
2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。

3.サドル山位置を書き写していきます。
4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。

5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。
6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。

7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。
8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。

9.サドル高の切り出しを終えました。
10.サドル上部にピーク位置を書き写します。

11.サドルピーク位置を削りだしていきます。
12.弦を張りました。

15.ロングサドル・エッジスロープの加工を行います。
16.半丸ヤスリでスロープを粗く削り取ります。

17.ブリッジ面をマスキングテープで保護します。
18.粗削りを行ったサドルを取り付けました。

19.ミニルーターに円錐ビットを取り付けて少しずつブリッジ面に合うようサドルスロープを低くしていきます。
20.ルーター加工を終えたところです。マスキングテープを少しこするところで止めました。

ロングサドル端整形の様子です。


21.スロープ加工後のエッジです。
22.ブリッジ面とほとんどツライチになっています。

23.サドルを取り付けました。
24.完成したブリッジとサドルです。