Martin O-18
戻る 神奈川県にお住まいのN.H.さんからMartin O-18(1931年製)のリペアご依頼をいただきネックリセット、ブリッジ交換などを含むトータル・リペアを行いました。リペア後のギターを受け取られて、N.H.さんから、とても温かいメッセージが届きました。
樋口様
リペアしていただき ありがとうございました。
ネックとボディのジョイントが向上したからなのでしょうか? 開放弦を弾いた時の音の太さやネックの振動が違います。
ネックリセットの効果が大きいのだと思いますが、以前少し高かった弦高が適正になってとても弾きやすくなりました。
トップ板の振動も二割位増した感じで 別のギターに変身した感じがします。
特筆したいのがローポジションから15フレット以上、指が届かないところまでピッチの正確さ!
こんなに正確なのは初めてで ビックリしました。特にお願いしていた処ではなかったので、「神(美)は細部に宿る」丁寧な仕事をされ 感激した次第です。
O-18も喜んでいると思います ありがとうございました。
N.H.さん、とても暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。
リペア前のギターの状態は芳しくなく、少なくとも直近に施されたネックリセットは精度が高いものとはいえず、本来ボディとネックは本来一体になるべきところですが、ジョイントが密着していない状態でした。
また、弦の振動を受けるブリッジは交換された後が見られましたが、こちらも接着面が浮き気味でした。
これらの要因もあったので、リペア前のギターは寂しい音色、弾きにくい弦高設定でした。
今回のリペアで、ネックとボディ、ブリッジとボディの密着性を向上させるべく接合を見直した結果、驚くほどの潜在能力を引き出すことが出来ました。
ピッチずれ(フレット音痴)もブリッジ交換によって、ほぼ解消されて、ずっと引き続けていたいギターに変身したと思います。
今回、90歳を超えたギターをリペアさせていただく機会を与えていただき、心より感謝しております。
これまで何人のプレイヤー、オーナーさんに大切にされてきたんだろう?
そして、これからもたくさんの人に愛され続けられる音色を奏でていってほしいと思った次第です。
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
ホントに弾きやすくてビックリしています。
そしてパーフェクトピッチ!
ハイポジションでもハーモニーがバッチリで気持ち良いです。
リペア後のギターにご満足いただけて、私も本当にうれしい気持ちでいっぱいです。
N.H.さんの仰るとおり、Martin O-18が一番喜んでいるんでしょうね(笑)。
これからもN.H.さんの傍らで素敵な音色を奏でてくれることをお祈りしております。