Gibson Dove
戻る 島根県にお住まいのH.W.さんからGibson Doveのリペアご依頼をいただき、ネック元起き現象が確認されましたので、ネックリセットを含むトータルリペアを行いました。リペア後のギターを受け取られて、H.W.さんからとても暖かいメッセージが届きました。
ギター工房オデッセイ 樋口様
お世話になります。島根のH.W.です。本日、ギターが届きました。
ありがとうございました。HP上のリペアファイルを見た通りになっていたので、びっくりしています。
我が子が無事に成長して帰ってきた、そんな感じです。
弾きやすさも比べ物にならないくらい、弾きやすくなっていました。
感動です!
参考として教えていただければ喜びます。毎日~週3,4日弾く場合、私はギターの弦を半音から一音程度下げて(緩めて)、また弾くときにチューニングをしますが、これはいかがでしょうか?いろいろな解釈や方法があると思います。
樋口さん的には、推奨するギターを弾かない時の弦の状態は、どのような状態にしておく方がよいでしょうか?
ギターを楽しく弾いてみたいと思います。本当にありがとうございました。
H.W.
H.W.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。
リペア前は特に低音弦の音の籠りが見られ、ボーン、ボーン、という響きでした。
併せて、ネック元起きによる弦高上昇が顕著でしたので、ネックリセットをご提案させていただきました。
経年によるネックとボディの接合不良を疑ったのですが、ネックを外したところ、ネックブロックの接着劣化も見られましたので接着補強を行いました。
リペア後の試奏ではビンテージギターの超箱鳴りを堪能させていただいた次第です。
H.W.さんから頂戴した最初のメールには
「20年くらい前に購入し、うち14,5年はあまり使用していませんでした。
子育ても落ち着き、自分の趣味を大切にしたいと考え、また弾き始めました。」
とのコメントをいただいておりました。
今回のリペアを行うことで、本来の音色と弾きやすさを取り戻したギターになったと思います。
弦の状態に関しては、ほとんど毎日弾かれる状況では、緩められなくても良いと思います。
目安としては1週間に一回程度弾かれるのであれば、ペグ1~2回程度ゆるめ、1ヶ月以上弾かれないのであれば、弦を完全に緩めるか、弦を外す事をお勧めします。
いずれにしましても、ギターは家族の一員ですので、人が暮らせる環境にあれば喜んでいると思います。
これからも蘇ったDoveと一緒に末永く素晴らしいギターライフをお送りください。
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも何卒よろしくお願いいたします。