Gibson J-45
戻る 神奈川県にお住まいのY.K.さんからGibson J-45のリペアご依頼をいただき、フレット交換、ブリッジ周りリペア、弦周りのTUSQ化、およびトップ板タッチアップを行いました。リペア後のギターを受け取られて、とても暖かいメッセージが届きました。ギター工房オデッセイ 樋口様
先日、J-45でお世話になりました神奈川のY.K.です。
ご連絡遅れ失礼いたしました。
98年製の本ギター、操作性や鳴りの面では、元々目立った不良はなく、今回『棚卸』的な意味合いで、リペアをお願いしました。このギター、元々アジャスタブルのサドルをTUSQ製に替えていたこともあってか、戻ってきたその日は音響上目立った変化は感じられず、演奏性の向上と、塗装やピックアップの不良部分が確実に修正されている事を確認しチェックを終えました。
しかしその後じっくり弾き始めると、音の響きがより魅力的になっており、さらにその傾向が、日に日に増している事を感じています。これは弦からの入力が、ボディとネックに、より純粋に伝わることで箱鳴り感が増し、結果として出音が深くなっているからでしょう。
実を言うと私、一点不安だったのは、リペアによってJ-45独特の泥臭い音色がスポイルされないか、という心配でした。振動性の改善によって、このギターがMartinやFurchの様に、ブリリアントな響きになったら嫌だなと。しかしそれらは全て杞憂でした。今回のリペアは、このギターが元々持っている個性を、決して出しゃばることなく、より際立たせてくれています。
改めて丁寧な作業、どうもありがとうございます。
またよろしくお願い致します。
Y.K.
Y.K.さん、暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。
リペア後の演奏性と共に音響特性の改善にもご満足いただけて、ホッと安心しております。
アジャスタブルサドルのスロット化の効果はY.K.さんの仰るとおり、音色の傾向を変えるものではなく、弦の振動をボディに最大限有効に伝搬するものであるということを改めて確認できたと感じています。
Gibsonの泥臭い音色はやはりGibsonのボディから、なのですね(笑)。
これからもリフレッシュされたJ-45と共に素晴らしいギターライフをお送りください。
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。