Martin D-35 戻る 兵庫県にお住まいのA.N.さんからMartin D-35のリペアご依頼をいただき、フレットすりあわせ、サドル溝再加工、サドル交換を行いました。A.N.さんからは以前Furch G23SRのリペアご依頼をいただいており、今回で2本目のリペアとなります。A.N.さん、いつもありがとうございます。
フレットすりあわせ 1.マスキングテープでフィンガーボードを保護します。 2.ボディもアクリル板でカバーしました。 3.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。 4.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。 5.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。 6.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。 7.さらにスチールウールで研磨を進めます。 8.最後はコンパウンドで磨き上げます。 9.プロテクタ類を外しましょう。 10.ピカピカのフレットになりました。
サドル溝再加工 1.オリジナルブリッジです。サドル位置移動することでフレット音痴解消を行います。 2.オリジナルサドル溝を埋木するためローズウッド材を切り出しました。 3.オリジナル・サドルスロットにぴったりはまるようになりました。 4.ブリッジ上面より少し高く切り出し、削っていきます。 5.埋木を終えました。 6.サドル位置を書き写すためにマスキングテープを2重に貼りました。 7.サウンドホールにチューナー、ブリッジにイントネーターを取り付けます。 8.ピッチ調整時に確認したサドル山位置をサドルに書き込んでいきます。 9.サドル山位置を囲んでサドル溝位置を特定します。 10.溝位置とサドル山ピーク位置を別々に記録しておきます。 11.サドル溝加工ジグを取り付けました。 12.位置決めを行っています。 トリマでサドル溝再加工を行っている様子です。 13.トリミングを終えたブリッジです。 14.マスキングテープをはがします。 15.オリジナルよりも約2mmボトム側へサドル位置が移動しました。 16.サドル作製工程へ移りましょう。
ピッチ調整~サドル作製 1.サウンドホールにチューナー、サドル位置にイントネーターを取り付けました。 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。 3.サドル山位置を書き写していきます。 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。 9.サドル高の切り出しを終えました。 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。 13.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。 14.ブリッジピン穴加工を終えました。 15.サドルを取り付けました。 16.完成したブリッジとサドルです。