Martin O-17
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リペア後のギターを受け取られて、E.Y.さんから暖かいメッセージが届きました。
樋口様
本日ギターが届きました。
O-17、早速ケースより取り出してチューニングをしました。
当たり前のようですが、ピタッと音程が合うのはやはり大変気持ち良いです。
修理前にくらべて低音弦の響きが増し、ギターの鳴りが大幅に改善されたようです。
全体の仕上がりを見渡しても、樋口様の大変丁寧な仕事ぶりが伺えて嬉しいです。
OOO-28も弦高が低目になり、大変弾きやすいセッティングです。
本当にありがとうございました。
E.Y.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。
下はギターリペア前にE.Y.さんからいただいたメール文面です。
元々の個体差もあるのでしょうが、このギターに関して、そもそも修理をする甲斐があるのかどうか？ 状態の良いギターのような鳴りに近づく素質があるのかどうか、是非専門家からのご意見を伺わせて頂けるとありがたいです。
Martin O-17を受け取って試奏させていただいて、確かに芯のないような、悲しい音色だったのを記憶しております。
1930年代のO-17を果たして蘇らせることが出来るのか、何度も試奏させていただきながら考えました。
今回のリペア以前に同時代のMartin O-17を2本リペアさせていただいており、それらのギター全体から流れ出てくるような音色も記憶しておりましたので、このO-17もなんとか蘇らせたいと、強く想いながらリペアを行わせていただきました。
>修理前にくらべて低音弦の響きが増し、ギターの鳴りが大幅に改善されたようです。
ほとんどオーバーホール的なリペアの結果、ご満足いただける音色を取り戻すことができて、本当に良かった！と思っております。
ギターの音響特性、演奏性共に「蘇り激変」できたと思います。<
>OOO-28も弦高が低目になり、大変弾きやすいセッティングです。
OOO-28はO-17よりもネックの状態が思わしくなかったので、
ネックリセット効果が大きく得ることが出来ました。
これからもE.Y.さんの傍らでリペア後のギター達が時を経た枯れた音色を奏でることをお祈りしております。
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
樋口様
以前複数のMartinの修理をお願いした神奈川県のE.Y.です。大変ご無沙汰しております。
その中でもかなり大掛かりな修理をお願いした1930年代のO-17の近況ですが、最近はずいぶんと好ましい方向への音色の変化を感じております。
当初からボディーサイズの割に音量自体は結構大きく、高音弦のクリアな響きは感じられておりましたが、修理完了からしばしの時を経て、以前より音の深みが増し、「ふくよかな鳴り」を感じるようになりました。
さらに、弾き心地のフィーリングまで柔らかく感じるようになりました。
とても気のせいとは思えません。
オーバーホールに近い修理をして頂いた故、修理完了直後はまだギター本来の鳴りではなかったものが、時間を経て鳴るように「育って」きたのかな？なんて驚いています（そうだとすればギターって奥が深いですね）。
おかげさまで最近はO-17を弾くのが以前にも増して楽しくなりました。
同時に、丁寧な修理をして頂いた樋口様の事を思い出しました。
そんな気持ちをお伝えしたくての唐突なメール、大変失礼致しました。
E.Y.
E.Y.さん、こちらこそ大変ご無沙汰しております。
とても暖かいメッセージをいただき、ありがとうございました。
リペア後のMartin O-17が元気に音色を奏でているとのことをお聞きして本当に嬉しい気持ちで一杯になりました。
E.Y.さんとのメールのやりとりを改めて読み直させていただきました。
最初にお問い合わせいただいたのが2009年の夏で、ご予約を頂戴した後、ギターリペアに取りかかったのが2011年11月、ギターをご返却したのが同年12月でした。
また改めてリペアファイルでリペアの様子を確認し直させていただいた次第です。
そしてリペア後、約2年半が経過した後にいただいた暖かいメッセージに心から感謝の気持ちを申し上げさせていただきます。
あと10数年で100歳を迎えるギターがオーナー様に愛され、音色を奏でている姿を想像することは私にとって幸せの極みであり、このような貴重な機会を与えてくださったE.Y.さんに感謝の気持ちで一杯になります。本当にありがとうございます。
どうぞこれからも愛器Martin O-17と共に素晴らしいギターライフをお送りください。
重ねてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
