Martin D-35
戻る 兵庫県にお住まいのH.A.さんからMartin D-35のリペアご依頼をいただきました。ネックリセット、フレット交換、ブリッジプレート・リペアを含むトータルリペアを行いました。リペア後のギターを受け取られて、H.A.さんから温かいメッセージが届きました。
ギター工房オデッセイ 樋口 様
前略
先ほど、ギターを受け取りまして、早速チューニングをして弾いてみました。
とても素晴らしい仕上がりに驚いております。
ネックやフレット、ブリッジ等々が外され、再度取り付けられている作業工程を、貴ブログやホームページで、随時、拝見しておりましたので、それらが以前と同じように、全く違和感なく、取り付けられていることが、最も大きな驚きであります。(当たり前のことなのかも知れませんが、……)
2年前、貴ホームページを見て修理を申し込んだのも、その修理過程が克明に表示されているからでありました。
我が家から近いという点も多分にありましたが、今回修理をお願いしてから、メールやウェブでの説明がとてもありがたく、わかりやすく、そして、安心して待ち遠しい気持ちを楽しむという初めての経験も出来ました。
一つ一つの行程を撮影し、アップする手間は大変だと思いますが、そのような点も、オデッセイさんの魅力なのかなと感じました。
音色や音質・音量等々については、他の方が沢山書かれていますので、ちょっと変わった視点でお礼を書かせていただきました。
蛇足でありますが、こちらが私のギタープロフィールであります。
これまでは、オベーションのバランスの方に軍配を上げていましたが、先ほど引き比べてみましたところ、きらびやかな音色のマーチンD35と、落ち着いた音色のオベーションといった違いはありますが、音量、バランス共に甲乙つけがたく、これからは、その時の自分の気分や弾く曲によって、どちらかを選ぶようになるだろうと感じました。
そうして、これを機会に、しばらくお休みしておりましたギターの練習を再開したい(出来れば押尾さんの曲)と、小さく決意しております。
ちなみに現在の十八番は、中川イサトさんの「不演唱」や「Opus1310」等々です。
とりとめもない話題で、たいへん失礼しました。
それでは、今後の活躍を、影ながら(HPを拝見しながら)応援させていただきます。
どうもありがとうございました。
草々
H.A.
H.A.さん、早速の暖かいメッセージをいただき、誠にありがとうございました。
リペア後のギターにご満足いただけて、私もとても嬉しい気持ちでいっぱいです。
自分の仕事の足跡をWebページに残すことは、自分自身の履歴を残すだけでなく、カメラの目で監督されることで精神を集中させることにもなるという意味で、大変役に立っております。
時々、自分のノートによる記録と共に、WebのリペアファイルやBLOGを見ることで、その時のリペアの想いを振り返ることができ、今後の自分の技術や心構えはこうあるべき、と反省の気持ちと共に、初心に自分を戻らせる、ということにも役立っております。
ホームページには全工程の一部しか掲載していませんが、徐々に詳しい情報を盛り込んでいければいいなぁ、と思っています。
私自身は純アナログ人間ですので、インターネットやパソコンなどのインフラやツールにはなじめないところもあるのですが、そんな自分自身とパートナーだからこそ、全国の皆様のギターに触れ合うことが出来、リペアさせていただくことで、心が通じ合える喜びに感謝の気持ちでいっぱいになります。
「ネックリセットはギターを一人前にするステップ」という言葉をかみしめながら、リペア後のギター試奏を行わせていただきました。
これからもH.A.さんの人生の傍らで、Martin D-35が素晴らしい音色を奏でることをお祈りしております。
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。