Shelly SS-D70 戻る 埼玉県にお住まいのM.S.さんからShelly SS-D70とGibson J-45のリペアご依頼をいただきました。 Shelly SS-D70はフレットすりあわせと弦周りのTUSQ化を行いました。
フレットすりあわせ 1.マスキングテープでフィンガーボードを保護します。 2.ボディもアクリル板でカバーしました。 3.直定規を乗せて、フレット山が凹んでいる箇所にマークを入れます。 4.マークされた部分を中心にフラットファイルでサンディングします。 5.平らになったフレット山を専用のヤスリで丸くしていきます。 6.紙ヤスリ(#400)で粗研磨します。 7.さらにスチールウールで研磨を進めます。 8.最後はコンパウンドで磨き上げます。 9.プロテクタ類を外しましょう。 10.ピカピカのフレットになりました。
ナット交換 1.オリジナルナットです。 2.当て木を当ててコンとたたきます。 ナットを取り外している様子です。 3. ナット溝の底にシムが貼られています。 4.彫刻刀でそっと剥がしていきます。 5.シムはバラバラと撮れてしまいました。 6.ナットとシムと取り外し完了しました。 7. ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。 8.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。 9.クリーニング完了したナット溝です。 10.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。 11.フラットファイルを使ってナットの平面を削り出します。 12.ナット溝にピッタリはまるようになりました。 13.1弦側からもナットの密着を確認します。 14.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。 15.ナットのサイドもこの段階で面取り加工しておきます。 16.目視および指で触ってネック、フィンガーボードと段差のないことを確認しておきます。 17.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。 18.ナット上部を切り取りました。 19.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。 20.ナットらしくなってきました。 21.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります) 22.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。 23.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。 24.弦高調整前のナットです。 25.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。 26.ストリングリフターで弦を待避させて、ナット溝を徐々に下げていきます。 27.ナット高調整前の弦溝です。 28.弦高調整後のナット弦溝です。 29.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。 30.ナットと弦の接触面積と角度を最適化することによってギターの音色は大きく変わります。
ピッチ調整~サドル製作 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。 3.サドルピーク位置を書き写しておきます。 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。 6.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。 7.サドル高の切り出しを行いました。 8.サドル上部にピーク位置を書き写します。 9.サドルピーク位置を削りだしていきます。 10.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。 11.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。 12.ブリッジピン穴加工を終えました。 13.サドルを取り付けました。 14.完成したオフセットサドルとブリッジです。