YAMAHA L-6
戻る 神奈川県にお住まいのM.H.さんからYAMAHA L-6のリペアご依頼をいただき、ネックリセットを含むトータルリペアを行いました。リペア後のギターを受け取られて、M.H.さんからとても暖かいメッセージが届きました。
本日無事ギターが到着いたしました。
〔書きこみはしませんでしたが、〕毎日、『工房マスターの日記』でリペアの進行具合を見てはドキドキしていましたので、午前中、仕事に出る間際に届いたのですが、思わずチューニングして弾き始めてしまい、危うく遅刻をするところでした。
仕事から戻り、お礼のメールを書く前にしっかり弾いてよくチェック、と思って弾き始めたら、ふと気がつくと4時間も経っていました。
なんといっても、まずネックリセット、弦高調整していただいたお陰で圧倒的に弾きやすくなりました。そもそも以前の弦高では指が痛くなって30分も弾き続けられなかったので。毎日ずっと弾いていられる相棒に戻していただけたことにまず、感謝です。
そして、鳴り具合ですが、
ストロークをした際の音量はもちろんですが、響きのバランスがとてもよくなりました。
思い切り強く叩くようにストロークしても、バランスが崩れない感じがします。
私はフィンガーピッキングで演奏することが多いのですが、一音ずつがよく伸びるかんじがします。
ただ、性能が上がった分、ピッキングのタッチによる鳴り方、響き方の違いが大きくなったので、ミスタッチが許されない、『腕をシビアに試す』ギターになったような気がします。
あと、一弦ごとに響きのニュアンスが違うようでここのところは弾き方含め、これからこのギターと対話しながら慣れて行くようにしたいと思います。
音質は、〔実は、音の傾向自体も変わるのかしらと思っていたのですが、〕これはヤマハらしい、丸くて温かい、ちょっとツヤというか湿度感のある基本トーンは当たり前なのですが、変わっていないので、そりゃそうだな。と納得しました。
むしろそういうこのギターの個性が、よりはっきりしたように思います。
突然シキャーンと渇いた西海岸の響き、なんかにはならないですよね。
古女房がダイエットに成功してプロにメイクしてもらってきれいになったけど、別人になったわけではない、外人さんになるわけない、という感じでしょうか。
高校時代からの付き合いの古女房が、届いたギターを見て「あ、高校のとき弾いてたギターだよね」と嬉しそうに言っていました。
もう32年も前のギターですが、これだけ弾きやすくリペアしていただいたので浮気はせずにこのギターと一生付き合っていこうと思います。
このたびは素晴らしい、丁寧なリペアをしていただき、本当にありがとうございました。
M.H.さん、早速のとても暖かいメッセージをいただき、ありがとうございました。
YAMAHA L-6がM.H.さんの元で復活したことをお聞きして、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。
私もリペア後のL-6を試奏させていただいて、「ネックリセットを行ってギターは初めて一人前になる」ということを改めて実感した次第です。
適度に枯れたボディとネック、そしてリニューアルした弦周りでL-6が大活躍することをお祈りしております。
この度は弊工房にリペアのご依頼を賜り、本当にありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。