Morris W-80 戻る 神戸市にお住まいのK.T.さんからMorris W-80のリペアご依頼をいただきました。弦周りのTUSQ化、ピックガード交換、ペグ交換を行いました。 リペア後はピカピカのビンテージギターに変身しました。
ピックガード交換 1.オリジナルピックガードの浮き部分にナイフを入れます。 2.ナイフはピックガードに当たるようにゆっくりと動かしていきます。 3.オリジナルピックガードの取り外しが終わりました。 4.粘着シートがボディ側に分厚く残っています。 5.粘着除去材を使って粘着材を取り除いていきます。トップ板を傷つけないように、少しずつはがしておきます。 6.最後の粘着材まできれいに取り除いていきます。 7.ボディ側の粘着材が切れに取り除けました。 8.TOR-TIS素材をオリジナルピックガードより少し大きめに切り出しました。ドライヤーで暖めて平面にします。 9.オリジナルピックガードに両面テープを数カ所貼り・・・。 10.新しいピックガードに貼り付けます。 11.はみ出た部分を・・・。 12.ヤスリで削っていきます。 13.両面粘着シートを大きめにカットし・・・。 14.ピックガードに貼り付けます。 15.はみ出た部分をカットしていきます。 16.新しいピックガードの完成です。
ナット交換 1.ナットを取り外したナット溝です。古い接着剤の跡が薄く残っています。 2.ナット溝のクリーニングを行います。古い接着剤と汚れを削り取っていきます。 3.クリーニング完了したナット溝です。 4.ネック幅に合わせてナットスラブを切り出します。 5.ナットの厚みを出し、ナット取り付け位置に密着することを確認します。 6.逆光を利用すると密着度の確認が効率的に行えます。 7.フレットの高さに合わせてケガキ線を入れます。 8.ナット上部を切り取りました。 9.ヘッド側に放物曲面を削り込んでいきます。 10.ナットらしくなってきました。 11.オリジナルナットから弦溝位置を読みとります。(1弦と6弦の位置で他の弦の位置が決まります) 12.弦溝位置を新しいナットに書き込みます。 13.弦溝を専用のヤスリで彫り込んでいきます。 14.弦高調整前のナットができあがりました。 15.弦を張って弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて1フレットと弦の隙間がギリギリに下がるまでナット高を下げます。 16.ストリングリフターで弦を待避させておきます。このジグのおかげで弦を緩めたり張ったりすることが必要なくなりました。 17.ナットの弦溝を徐々に掘り下げていきます。削っては隙間を確認し、の繰り返しを行います。 18.6弦のナット高をギリギリまで下げました。 19.他の弦も同じ要領で調整しました。弦高調整後のナットです。
ピッチ調整~サドル作製 1.ブリッジにイントネーター、サウンドホールにチューナーを取り付けました。 2.すべてのフレットのピッチを確認していきます。ピッチがずれている場合は、イントネーターのサドルピーク位置を調整します。 3.サドルピーク位置と目標弦高を書き写しておきます。 4.サドル溝に合わせてサドルスラブを切り出します。 5.サドルの底はフラットファイルで平面をつけていきます。 6.サドル溝にピッタリはまるように加工できました。 7.サドルの端も溝にピッタリはまっていることを確認します。 8.ピッチ調整時に確認したサドル高をサドルに書き込んでいきます。 9.サドル高のの切り出しを終えました。 10.サドル上部にピーク位置を書き写します。 11.サドルピーク位置を削りだしていきます。 12.ブリッジピン穴加工を行います。まず、糸鋸で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。 13.糸鋸加工が終わったブリッジ・ピン穴です。 14.さらにミニルーターで弦の導出角度をつけていきます。 15.ブリッジピン穴加工を終えました。 16.完成したオフセットサドルとブリッジです。
ペグ交換 1.オリジナルペグです。写真からはわかりませんが、軸が歪んでいるものがあります。 2.ペグを外しました。 3.オリジナルペグの取り付けネジ穴を埋木した後です。(白く見えるのが埋木です) 4.埋木をステインで着色した後、ラッカーを塗ります。 5.新しいペグを取り付けました。 6.ヘッド部表側の固定ナットも締めて、ペグ交換完了です。