Takamine PT-406 戻る 埼玉県にお住まいのM.H.さんからTakamine PT-406のリペアご依頼をいただきました。M.H.さんからはVG-00M, Ovation Adamasに続いて3本目のリペアとなります。(Adamasはナット調整のみでしたので、リペアファイルには掲載致しませんでした) 弦周りのTUSQ化と弦高調整を行いました。
ナット作製 1. ナットを外しました。薄く接着剤の跡が見られます。 2. よく研いだ彫刻刀でこすり、古い接着剤を取っていきます。 3.ナットスラブをネック幅に合わせて切り出します。 4.ナットの接触面の平面出しをしています。 5.ナット溝にピッタリはまるようにナットを削っていきます。 6.ナットの密着度がギターの音色の善し悪しを左右する大きな要因の一つです。 7.逆光を使って少しの隙間もないことを確認します。 8.フィンガーボード側からも密着を確認したあと、フレット高にあわせてナット上部をカットしました。 9.ヘッド側の放物曲面を削りだしていきます。弦の接触面積とペグからの突入角度をイメージしながら削り出します。 10.ヘッド側の加工が終わりました。ナットらしくなってきました。 11.オリジナルサドルから弦溝ピッチを読みとっていきます。弦溝加工専用の定規を使っています。(低音弦になるほど弦溝間隔が広くなっています) 12.読みとった弦溝位置を新しいナットにマーキングしていきます。 13.弦溝専用のヤスリで掘っていきます。ヤスリの幅は弦ごとに違っており、使用する弦のゲージで決定します。 14.弦高調整を行います。2フレットを指で押さえて、1フレットと弦がぎりぎりまで近づくようにナット高を調整します。 15.ストリングリフターで弦を待避しておきます。 16.弦溝専用ヤスリで少しずつ溝を深く掘っていきます。このときも弦とナットの接触イメージをしながら作業を進めます。 17.もう少し、というところで止めておきます。 18.もう少し、というところで止めておきます。
サドル作製~ブリッジピン穴加工 1. イントネーターとチューナーを取り付けました。 2. すべてのフレットについて最適なサドル山位置を調整していきます。 3. サドル山位置と算出されたサドル高を紙に控えておきます。 4. ブリッジピン穴加工です。まず、糸鋸の刃で弦の導出口をサドル側へ引き寄せます。 5. 糸鋸加工が終わったピン穴です。 6. ミニルーターで溝を太くするとともに、角度をつけていきます。 7.ブリッジピン穴加工が終わりました。 8.サドルスラブをサドル溝の幅に合わせて切り出します。 9.サドル底面の平面を出していきます。 10.サドル溝にぴったりとはまる厚みになりました。 11. サドルを目標高に合わせてケガキ線を入れてカットします。 12. サドル山位置をサドルの上面に書き写します。 13.サドル山を削りだしていきます。 14.弦高調整の終わったサドルとブリッジです。