Aria AE-100 戻る 高知県にお住まいのY.M.さんからMartin D-35, S.Yairi YD-42/Nに引き続き、アーチトップギターのリペアご依頼をいただきました。製作年代はかなり以前ですが、保管状態が良く、特有の音を奏でていました。今回はTUSQ素材のナット交換を行いました。
ナット溝クリーニング~ナット交換 1. ナットを外しました。比較的きれいなナット溝です。少量の接着剤が見られます。 2. よく研いだ彫刻刀でこすると、古い接着剤が取れていきます。 3.バインディングが外れているので接着しました。 4.ナットスラブをネック幅に合わせて切り出します。 5.ナット溝にピッタリはまったナットです。 6.ナット加工を始める前に、この段階でナット溝に密着していることを確認しておきましょう。(いい音になるポイントです!) 7.逆光を利用するとわずかな隙間も見つけることができます。隙間がなくなるまでナット底面・側面を調整していきます。 8.フィンガーボード側からも密着を確認したあと、フレット高にあわせてナット上部をカットしました。 9.ヘッド側の放物曲面を削りだしていきます。弦の接触面積とペグからの突入角度をイメージしながら削り出します。 10.オリジナルサドルから弦溝ピッチを読みとっていきます。弦溝加工専用の定規を使っています。(低音弦になるほど弦溝間隔が広くなっています) 11.読みとった弦溝位置を新しいナットにマーキングしていきます。 12.弦溝専用のヤスリで掘っていきます。ヤスリの幅は弦ごとに違っており、使用する弦のゲージで決定します。 13.弦溝を掘り終えました。弦高調整前のナットです。 14.こちらは弦高調整後のナットです。