ギター工房オデッセイ

Odyssey Guitar Craft

Ovation 1860

戻る


兵庫県にお住まいのJ.H.さんからギター3本のリペアをいただきました。三本目はOvation 1860です。
リペア後、J.H.さんから大変暖かいメッセージが届きました。J.H.さん、ありがとうございました。

3本のギターを同時にリペアしていただき、ありがとうございました。
3本とも非常に個性的で良質な音を奏でており、どのギターをどのように使っていこうかと迷ってしまいます。
非常に贅沢な悩みですが・・・。
どれをとっても大変満足しております。

当ギターはエレアコと云う材質等の違いにより、フォークギターほど音質の向上は見られないように思いました。
しかし、リペア前に比べて、音質および弾きやすさについては、非常に向上しており、大変満足しております。


ナット溝クリーニング~ナット交換

1. ナットを外しました。比較的きれいなナット溝です。少量の接着剤が見られます。
2. よく研いだ彫刻刀でこすると、古い接着剤が取れていきます。

3.クリーニングが終わったナット溝です。
4.ナットスラブをネック幅に合わせて切り出します。

5.ナット溝にピッタリはまったナットです。
6.ナット加工を始める前に、この段階でナット溝に密着していることを確認しておきましょう。(いい音になるポイントです!)

7.逆光を利用するとわずかな隙間も見つけることができます。隙間がなくなるまでナット底面・側面を調整していきます。
8.フィンガーボード側からも密着を確認したあと、フレット高にあわせてナット上部をカットしました。

9.ヘッド側の放物曲面を削りだしていきます。弦の接触面積とペグからの突入角度をイメージしながら削り出します。
10.オリジナルサドルから弦溝ピッチを読みとっていきます。弦溝加工専用の定規を使っています。(低音弦になるほど弦溝間隔が広くなっています)

11.読みとった弦溝位置を新しいナットにマーキングしていきます。
12.弦溝専用のヤスリで掘っていきます。ヤスリの幅は弦ごとに違っており、使用する弦のゲージで決定します。

13.弦溝を掘り終えました。弦高調整前のナットです。
14.こちらは弦高調整後のナットです。