ギター工房オデッセイ

Odyssey Guitar Craft

Martin D-1

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神戸市にお住まいのY.S.さんからMartin D-1のリペアのご依頼をいただきました。

Y.S.さんはブラジル音楽に興味をお持ちになっており、カバキーニョというブラジル楽器を所有されております。
今回、ギターも始められるとこことでD-1を購入されました。

リペア項目は:
 ・バックボードブレイシング浮きリペア
 ・弦周りのTUSQ化
です。

弦待避~ナット溝クリーニング

1. 弦をヘッド部に待避しておきます。傷が付かないように
2. ナットをはずしました。比較的きれいなナット溝です。

3.. 良く研いだ彫刻刀で古い接着剤をこすり取っていきます。
4.ナット溝クリーニングの完了です!

1. バックボードを外側からコンコンと軽くたたくと、ブレイシング
2. その音とブレイシングの浮き具合を見ながら、実際に浮いている

3. マスキングテープで接着部分のブレイシングとバックボードを
4.こちらも同様にカバーします。ボンドを流し込む部分には

5. マスキングテープの上にタイトボンドをのせていきます。
6. 先ほど切れ目を入れた部分に狙いを定めてボンドを乗せます。

7. マスキングテープの切れ目からタイトボンドを
8. 薄めのスクレイパーまたはパレットナイフを使用します。

9.マスキングテープを剥がします。
10.必要な部分だけにボンドを注入することができました。

11.クランプで軽く押しつけ、ボンドの固着を待ちます。
12.こちらも同様です。

ナット作製

1. TUSQスラブから少し大きめのナットを切り出し、
2. ナットスロットを横から見たところです。

3. 削りだしたナットをはめてみました。ピッタリはまっています。
4. ナット上部の切取線を書き込みました。

5.切取線に沿って、ナットスラブを切り取りました。
6.ヘッド側に放物曲面をつけていきます。

7.オリジナル・ナットとナット溝定規を参考に、溝位置を決めます。
8.溝位置に弦溝を彫り込んでいきます。

サドル作製

1.今回はピッチ調整が不要でしたので、オリジナルサドルより
2. サドル溝にピッタリはまりました。