ギター工房オデッセイ

Odyssey Guitar Craft

Asturias HerringBone Auditorium(1993)

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福島県のshimio3さんからリペアのご依頼をいただきました。

ナットとサドルをTUSQ版と牛骨版の二種類で作成してすること、
およびフレット調整を行う、というご依頼内容でした。

リペア後、shimio3さんから、下記のレポートをいただきました。

Eコードを弾いてみた時の音は「シャリ~ン」という感じです。これまでの音と較べると金属的な感じですね。多少違和感を覚えますが、新しいギターを購入した時も違和感がありますので、慣れてくれば気にならなくなると思います。
DADGADチューニングにして同仕様のギターと音を較べながらポロポロ弾いてみた感想は、
 ・サスティーンが長い
 ・ハイポジションの12フレットや14フレットの音と開放弦との音量差が小さい
 ・ハーモニックス音やタッピング・ハーモニックス音がきれいに出る
の3点です。正しいという保障はありませんが、少し難しい表現をすると基音の周波数に対して高次倍音の減衰が遅くなっているのではないか?と推測しています。ハイポジションとハーモニックスを多用する押尾コータローの叩き系の曲を弾くのに向いているセッティングだと思いました。

牛骨のサドル&ナットも作っていただきましたので、週末に比較しながらじっくりと弾いてみたいと思います。

ありがとうございました。


ナット交換

1. ナットを取り外しています。shimioさんは、
2. オリジナル・ナットとTUSQのタスクブロックです。

3. TUSQブロックを切削加工し、ナット溝にフィットさせます。
4. これを牛骨素材に対しても行います。写真は、左から、

サドル作成

1.オリジナルのサドルをはずしています。
2.オリジナルサドルを参考に、TUSQおよび牛骨素材を

フレットすり合わせ

1.マスキングテープを全体に貼り、指板に傷を入れないように
2.弦によって異なるフレットの歪みを平坦に削っていきます。

3.直定規を基準に、スキマゲージを用いて、
4.すり合わせで平らになったフレットの山を、

5.フレットの平面を直定規を使って、確認しています。
6. 次に、ナット・サドルをつけた状態で、目標弦高値に