ギター工房オデッセイ

Odyssey Guitar Craft

YAMAHA FG-350

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神戸市にお住まいのKさんからリペアのご依頼を受けました。
Kさんは1970年代フォークソング全盛期に青春時代を過ごされ、
ご自身もこのギターと一緒に半生を過ごされた方です。

さすがに弾き込まれたギターだけあって、フレットの減り方は半端ではなく、1フレット1,2弦は、ヤスリで削ったように平らになっていました。
また、ナットとサドルも、かなりすり減っていたので、
フレットと一緒に「弦まわり全て」を新規リペアすることにしました。

ギターリペア完了後、Kさんには工房へお越しいただき、音を確認して頂きました。Kさんの一言、「非常に良くなりました。満足です。」をいただき、私も本当に満足した次第です。

1970年代から80年代に製造された日本製のギターの素材(特にボディ)は、とても良質のものが使われています。
今回のように、弦周りのリペアだけで、新品あるいはそれ以上の音色を出せるようになることに、私自身大きな自信を得ました。

Kさん、今回は当工房でのリペア作業を賜り、またとても大切なギターをお預け頂けたこと、本当にうれしく思っています。

今後とも、よろしくお願い致します。 ありがとうございました。

サドル作成

1. サドル・スラブからオリジナル・サドルの形状を
2. オリジナルサドルより少し大きめに削り、

3. 新しいTUSQ素材のブリッジピンと、サドルを

ナット作成

1. オリジナルのナットを取り除いた写真です。
2. ナット・スラブからオリジナルより少し大きめに

3. 細かめのヤスリで微調整していきます。
4.. 弦溝のけがき線を書き込みます。

5. 新しいナットの完成です。
6. 参考までに、こちらはオリジナルのナットです。

フレット打ち直し~すり合わせ

1. フレットの取り外しです。指板にダメージを
2. フレットのエッジをグラインダーで軽く処理し、

3. フレットを打ち込む前に、R(カーブ)をつけ、
4. 全フレットの打ち込みが終わりましたら、

5. すり合わせ作業によって、フレット頂点が
6. 前の工程(4,5)によって、断面が台形になった

7. 細目、極細目、コンパウンドと順にフレットを
8. マスキングテープを取り除くと、

9. 参考までに、この写真は打ち直す前の