HEADWAY HD-210
戻る 大阪府にお住まいのH.M.さんからHEADWAY HD-210のリペアご依頼をいただきました。経年消耗、経年変化が顕著な状態でしたので、ネックリセット、ブリッジ交換を含む比較的大がかりなリペアを行いました。リペア後のギターを受け取られて、とても暖かいメッセージが届きました。
オデッセイ樋口英之様
8ヶ月ぶりに、やっと感想を送ることになり、申し訳ない限りです。
私のHEAD WAY-HD210よみがえりました、いや、生まれ変わりました。
ありがとうございます。
去年10月、修理が済んで戻ってきて、実はそのあと、ずーっと忙しく、またギターをきちんと弾くチャンスが無く、今年の春までほとんどギターを本気で弾いていなかったのです。
そしてこの4月、バンド仲間と練習再開でHEAD WAY(以下HD)を弾いてみると、「なんやこれは、エレキみたい。」が、アンプにつないで弾いたときの自分の第一声です。
エレキギターが偉いわけではありませんが、アコースティックでこんなに音が伸びるのに、びっくりしたのです。
一緒に練習している35年来の友人が(彼ははもっぱらエレキギターで、機械大好き少年?)、「間になんもつないでないやんなあ?」と言いました。
エレキギターに、あの例のディレイとか色々、足で踏んでスイッチをON、OFFするやつのことです。
アンプにただつないでボリュウムをあげただけです。
自分もまわりもHDの音の伸び方にあぜんとなりました。
練習が再開されてから、すこし曲のコピーも進んできた今、毎日HDに触るのが楽しみです。
自分が、うまくなったように錯覚しています。あの、初めてHDを買った頃のように。
昔のような、たおやかな音色(多分)ではなく、渋みの入った音色ですが、1弦のピーンと通る音は、あの頃に勝るとも劣らず、いや、音の伸び方は今の方が勝っているのは確かです。
この再生ぶりを、どう表現したらいいのか考えていた時、ふと頭に浮かんだ映像が、「鉄人28号」でした。
悪者に正太郎少年?がリモコンを奪われ、動かなくなった鉄人の、リモコンを奪い返し、「よーし、いくぞ鉄人!」と少年がいいながらリモコンを操作して、鉄人が再び「むくり」と起き上がり、例の胸を張り雷のような音と光りのポーズ(JR長田の鉄人のポーズとは違う)をとり、悪者をやっつけ、活躍し出す
場面です。
そんなワクワク感と力強さをこのHDから受け取っています。
「その値段だすんやったら、新しいマーチン買ったらええやん。」
の何人かの声は聴きましたが、改めてお伝えします。
「オデッセイさんで、再生し直してもらって良かった。」
です。
青春の思い出を実際に手で触われて耳で聞けて目で見れるように再現してくれていると言っても自分では
言い過ぎとは思っていません。
本当にありがとうございました。
夏の内輪ライブに向け、楽しみながら練習します。
どうか、これからも色々な鉄人を復活させ続けてください。
2015.6.13
H.M.
H.M.さん、リペア後のギターのご感想をいただき、ありがとうございました。
文面を拝読させていただいて、H.M.さんのギターへの思いが強く伝わってきました。
オーナー様に愛されるギターは本当に幸せだなぁ、と改めて感じた次第です。
今回リペアさせていただきましたギターは、HEADWAY初期のモデルですが、比較的大がかりなリペアメニューを施すことで、古き良き時代のジャパニーズビンテージ特有のサウンドを取り戻すことができました。
リペア後のギターにご満足いただけて、私もとても嬉しい気持ちでいっぱいです。
これからもワクワク感とともに素晴らしいギターライフをお送りください。
この度は弊工房にリペアのご依頼をいただき、本当にありがとうございました。
重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも何卒よろしくお願いいたします。