ギター工房オデッセイ

Odyssey Guitar Craft

IBANEZ JP-20

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神戸にお住まいのK.N.さんからIBANEZ JP-20ギターリペアのご依頼を受けました。K.N.さんは先日、YAMAHA FG-500のリペアご依頼をいただいた方です。

今回のJP-20のリペア項目は、フレットの打ち直し、ナット作製、および弦高調整です。

弦待避~ナット溝クリーニング

1. ブリッジごとはずして、弦待避を行いました。
2. ブリッジをはずすと、長年のホコリがかなりたまっていました。

3. ナットをはずしました。古い接着剤がかなりたまっています。
4. 根気よく削り取ります。

1. 指板にオレンジオイルで湿り気を与えた後、
2. フィンガーボードを傷つけないように、ゆっくりゆっくり抜いていきます。

3. 集中力の見せ場です(笑)。
4.全てのフレットを抜き終えました。

5. 軽くサンディングをかけます。
6. フレット溝の中も掃除しておきます(写真はありませんが・・・)

7. あらかじめフレットにアールをつけておきます。
8. フィンガーボードの幅より少し大きめにフレットを切り取ります。

9.フレットのタング部分を切り取る処置を行います。
10.タング部分が付いた状態のフレットです。

11.タング部分を切り取るとこのようになり、バインディングに
12.木槌でフレットを打ち込みます。まず両端、そして真ん中部分の順に打ち込んでいきます。

13.全フレットを打ち終わりました。
14.このようにフィンガーボードから余分に出た部分の処置を行います。

15.飛び出した部分はプライヤーで切り取ります。、
16.そして専用のヤスリで角部分が斜面になるように削っていきます。

17.反対側も同じ処置を行います。
18.次にフレットすりあわせを行いますが、その前にフレット山の状況(直線性)を確認しておきます。

19.フィンガーボードとボディをマスキングテープとアクリル板で
20.フレットすりあわせの準備が完了しました。

21.フラット・ファイルで先ほど凹凸の確認を行った場所を中心に
22.直定規でフレット山の直線性を確認しながら、徐々に削っていきます。

23.フレットの山を削りましたので、今度はフレット山に丸みを
24.紙ヤスリ(#400)で細かい凹凸をならしていきます。

25.研磨たわし(#600相当)で研磨します。
26.さらに研磨たわし(#800相当)で研磨を続けます。

27.最後はコンパウンドでピカピカに磨き上げます。

ナット作製

1. TUSQスラブを切り取り、ナット溝にはめ込みます。
2. スラブの上部を切り取りました。

3. ヘッド側に放物曲面をつけていきます。
4.4. オリジナルナットと弦溝定規を参考に弦溝をマークし、

5.待避しておいたブリッジと弦を復帰し、弦高調整を行いました。